■博多は80人、札幌は60人が参加
人口減、労働力不足を背景にスマート自治体への転換が構想されるなか、「働き方改革」をテーマにしたセミナーを2019年8月21日に東京・日本橋で開催しましたところ、行革・人事総務系の自治体職員を中心に約180人に参加いただきました。
ご好評をいただく中で今回、他地域での開催要望を受け、博多と札幌で開催しました。
熊本市、町田市、HARP、音更町、滝川市、東村山市が登壇しそれぞれが素晴らしい先進的な取り組みを発表いただきました。
計140名の自治体職員を中心とした皆様に参加をいただき、「勉強会」で学ぶだけではなく「実践」に向けたいいインプットの時間になったと思います。
今後こうした場を開催し、RPAやツールで業務を置き換えていった先に、「働き方改革」で求める「どんな状態にしたいか?」という「ありたい姿」の実現を、バックキャスティング的思考をしながら自治体現場をよりよくする実践につなげていきたいと思います。
■次第
「スマートには行かないスマート自治体への道」
(株)クニエ ディレクター 槙 茂 氏
自治体を取り巻く「2040年問題」に対し、AIやロボティクスといったICTを積極的に活用した「スマート自治体」への転換が求められている。一方、現場に急激に広がるICT利活用に対し、情報システム部門が全て対応するのは不可能である。スマート自治体への転換に向け、今後どのように取り組むべきか?数多くの自治体案件に関わるコンサルタントの視点から解説。
「RPAによる時間外1,000時間削減の取組 ~成果を生むまでの紆余曲折~」
熊本市 健康福祉局 子ども未来部 子ども支援課 福居浩一 氏
熊本市ではこの夏、児童扶養手当とひとり親家庭等医療費助成の約2万件の現況届の事務にRPAを活用し、1,000時間を超える時間外勤務を削減した。しかし、成果達成までの道のりは決して順調ではなく、取組の経緯や対峙した問題、今後に向けた課題など、悪戦苦闘した話も含めて紹介。
「自治体間ベンチマーキング ~ 人口縮減時代を見据えたスマート自治体への転換~」
町田市 総務部 次長兼総務課長 髙橋 晃 氏
町田市では、人口縮減時代を見据えた持続可能な行政サービスの再構築をめざし、自治体間比較に基づくBPRやICTの利活用を進める「自治体間ベンチマーキング」を実施している。 これまでの足跡を、スマート自治体の転換に向けたリーディングケースとして解説。
「自治体が共同利用するRPA、AI-OCR実証実験について」
(株) HARP 常務取締役 本多康幸氏、音更町 総務部情報・防災課情報システム係長 山田和弘氏
滝川市 総務部 総務課 情報推進係長 安田健二氏
クラウドの仕組みを用いたRPAの共同利用実験に、北海道内の9つの自治体が参加した。
この取り組みは「スマート自治体」の実現に向けた新たなRPAの利用形態として注目される。実験を実施した株式会社HARP、参加自治体の音更町、滝川市が登壇。
「『断捨離』から始める 働きたい場づくり」
東村山市 経営政策部 行政経営課長 深野聡 氏、市民部 課税課 川合憲二 氏、保木本諒介 氏、
総務部 営繕課 大野傑 氏
本セミナ参加を契機に、猛スピードで改善活動が進む東村山市。ジョブシェアセンター開設という職住近接の異例の取り組みの裏に『断捨離』の精神あり。今年度は、RPA、AI-OCRをいきなり本格導入、12月には全国初の公民連携による斬新なワークプレイスが完成。書類や物が多く、雰囲気も暗かった職場の改革、業務改善をどのように進めたのか。庁内の理解・協力を得る過程についても解説。
クロージング 早稲田大学マニフェスト研究所 事務局長 中村健
本セミナの総括として、本来自治体の働き方改革はどうあるべきか、を考える。
■当日の様子
【お申込】無料
【定 員】各70名程度(最大100名程度)
【主 催】早稲田大学マニフェスト研究所
【共 催】NTTアドバンステクノロジ(株)
【協 力】(株)クニエ